「なぜあの人は平気なの?」強い香りの裏に隠された「鼻の慣れ」の正体
こんにちは、葵です。
化学物質過敏症(MCS)になってから、ずっと不思議に思っていたことがあります。
「あんなに強い匂いをまとっていて、本人は気分が悪くなったりしないのかな?」
すれ違った瞬間に頭が痛くなるような柔軟剤や香水の匂い。
私たちは必死で避けますが、当のご本人は涼しい顔で過ごされています。
でも、これには理由があったんです。
- 「嗅覚の順応(慣れ)」という生存本能の仕組み
- なぜ香料は「エスカレート」してしまうのか
- 仕組みを知ることで生まれる「心のゆとり」
過去の私も「麻痺」していたのかもしれない
思い返すと、私も以前は微香タイプのハンドクリームなどを使っていました。
最初は「いい香りだな」と思って塗るのですが、使い続けていると全然匂いがしなくなりました。
あれ?もう匂いが飛んじゃったかな?
当時は「自然に消えたんだ」と疑いもしませんでしたが、今思えば、それこそが「嗅覚の麻痺」だったのです。
鼻が匂いを「なかったこと」にする仕組み
人間の嗅覚には、同じ香りを嗅ぎ続けると、その刺激に慣れて感じにくくなる「順応(慣れ)」という機能があります。
これは、新しい異変(例えば焦げ臭い匂いや腐敗臭)にすぐ気づけるように、「ずっとある匂い」の情報は脳がカットしてしまう生存本能なのだそうです。
つまり、強い香料をまとっている方は、
- 毎日使っているうちに、自分の鼻がその匂いに「順応」してしまい
- 「物足りない」と感じて、さらに量を増やしてしまい
- 結果として、周りが驚くほどの強い香りになっていても本人は「微香」だと思っている
という悲しいすれ違いが起きている可能性があります。

怒りから「気づき」への変化
この仕組みを知ってから、街で強い香りの方に出会っても、「本当に気づいていないだけなのかも」と思えるようになりました。
もちろん、体調に影響が出る現実は変わりませんが、背景を知ることで、ほんの少しだけ気持ちが軽くなった気がします。
健やかな嗅覚を保つために
自分の鼻が匂いに慣れてしまう「順応」とは別に、そもそも匂いを感じる力が弱まっている可能性もあります。
実は、味覚や嗅覚を正常に保つために欠かせない栄養素が「亜鉛」です。
亜鉛は細胞の生まれ変わり(新陳代謝)を助ける重要なミネラル。
鼻の奥にある匂いを感じ取る細胞も、日々新しく作り替えられています。
亜鉛が不足すると、この細胞の再生がスムーズにいかず、匂いに鈍感になったり、逆に特定の匂いを不快に感じやすくなったりすることも。
「香りが物足りない」と感じて使いすぎてしまう背景には、もしかしたら現代人に不足しがちな亜鉛不足も隠れているかもしれません。
私たちMCSの人間も、鋭敏すぎる鼻を守り、体全体のバリア機能を維持するために、日々の食事からしっかり亜鉛を摂り入れていきたいですね。

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