前回までの記事は、妻が化学物質過敏症(MCS)を発症したときの「驚きと戸惑い」、「後悔と決意」について書きました。

今回からは感情論ではなく、実際に私たちが行った具体的な対策をまとめます。

「水で手を洗っただけで、肌が荒れる」という現実

これは大げさではありません。

妻は発症直後、水道水で手を洗うだけで肌荒れを起こしました。

もしあなたが今、

  • 原因不明の体調不良に悩んでいる
  • 柔軟剤や香水の匂いで頭痛や吐き気がする
  • もしかして香害?と感じている
  • 病院でははっきりしないが、日常生活がつらい

そう感じているなら、この記事がヒントになるかもしれません。

この記事を読むとわかること
  • 化学物質過敏症や香害の「本当の原因」と症状の正体
  • 家でできる具体的な対策4選
  • 症状を悪化させないための考え方と長期的な向き合い方

MCSとは?香害との関係のおさらい

MCSは微量の化学物質に反応し、

  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 皮膚症状
  • 呼吸の不快感

など様々な不調が現れる状態を指します。

とくに近年問題視されているのが香害
柔軟剤・洗剤・香水などの合成香料によって体調不良を訴える人が増えています。

妻も、強い柔軟剤の香料によるダメージをきっかけに、急激にバリア機能が低下しました。

そこから

  • 水道水
  • 洗剤
  • シャワー
  • 空気中の香料

あらゆるものに反応する生活が始まったのです。

【実体験】家で行ったMCS対策4選

① 水道水対策|残留塩素への対応

発症後も細心の注意を払っているのに、なぜか改善しない。

原因を探る中で行き着いたのが「水道水」でした。

水道水には消毒目的で残留塩素が含まれています。

これが刺激になっている可能性を疑いました。

実施した対策
  • キッチンに浄水器を設置
  • 「ガイアの水」を導入
  • 洗面所使用後は、必ずキッチン浄水ですすぐ
  • シャワーヘッドを浄水シャワーへ変更

キッチンに浄水器を設置

我が家は賃貸で、水栓の交換は推奨されていませんでした。

しかし、生活環境改善のため、勝手ながら浄水器を導入することにしたのです。

フィルター交換のコストがかかってしまうことを内心気にしてしまいましたが、これは絶対に必要な投資だったのです。

「ガイアの水」を導入

キッチンの水栓に強力な浄水タイプを導入しました。

そのおかげで、妻は安心して手を洗えるようになりました。

洗面所使用後は、必ずキッチン浄水ですすぐ

洗面所の水栓は、浄水器への交換ができないタイプだったので、

  • 1.洗面所で手を洗う、歯を磨くなど、普段通り使用
  • 2.最後は必ずキッチンの浄水ですすぐ

以上を徹底しました。

結果として、妻の手荒れは徐々に改善していったのです。

シャワーヘッドを浄水タイプへ変更

普段使用しているシャワーも、妻の肌に異常を引き起こす原因のひとつでした。

原因は、やはり残留塩素の可能性があるため。

実際、妻は入浴後に肌のかゆみを頻繁に訴えていたのです。

そこで、導入したのが、「クリンスイ 浄水シャワー」です。

浄水タイプに交換したことにより、入浴後の肌トラブルは明らかに減少しました。

② 入浴対策|マグネシウムの活用

香料の解毒には「マグネシウムが良い」という情報をもとに、マグネシウム入浴剤を導入しました。

実施した対策
  • 強い香害を受けた日のケア「マグネシウム入浴剤」
  • 普段使いとして「にがり温泉水」

強い香害を受けた日のケア

ニューサイエンス マグネシウム入浴剤

絶大なデトックス効果を得られる反面、やや高コストです。

普段使いとして

にがり温泉水

比較的安価で、上記の入浴剤ほどマグネシウム濃度は高くありませんが、素晴らしいデトックス効果を発揮しています。

妻の場合、

  • 入浴後の違和感が軽減
  • 気持ちよく入眠できるようになった

という変化がありました。

③ 洗剤の総入れ替え|手作りの洗剤へ

家にある洗剤をすべて洗い出し、入れ替えました。

結果的にここが一番時間がかかったかもしれません。

以下、見直したものです。

  • ハンドソープ
  • ボディーソープ
  • 食器洗剤
  • 洗濯洗剤
  • 掃除洗剤
  • アルコール除菌(アルコールの匂いに反応)

実施した対策
  • 掃除洗剤、除菌を「ピリカレ石鹸」へ変更
  • 洗浄洗剤を「ココナツ洗剤」へ変更

掃除洗剤・除菌を「ピリカレ石鹸」へ変更

私たちは、「ピリカレ石鹸」を浄水に溶かして作ったお手製の石鹸スプレーで、拭き掃除や除菌をしています。

スプレータイプのボトルに入れて使用しているので使いやすいです。

私たちは、広い範囲を拭き掃除するための大きいスプレーボトル、ちょっと消毒したいとき用の小さめのボトル、外出時の手指消毒用のボトルなど、複数用意して使用しています。

石鹸スプレーの作り方

<用意するもの>

  • 空のスプレーボトル
  • ピリカレ石鹸 耳かき一杯分

これに、浄水を入れて良く振るだけで完成です。

洗浄洗剤は「ココナツ洗剤」

食器用洗剤や、風呂場の掃除用洗剤、そして洗濯洗剤。

加えて、ハンドソープ、ボディーソープ。

その全てを「ココナツ洗剤」をもとにした自作の洗剤を使用しています。

浄水と混ぜて作っているので、妻の肌にも優しい洗剤が完成するのです。

自作洗剤の作り方

<用意するもの>

  • 詰め替え用のプッシュボトル
  • ココナツ洗剤

掃除用は、原液のまま使用します。

身体用は水:洗剤=3:1で混ぜて良く振るだけで完成です。

④ 近隣の香害対策|できる範囲でしっかりと対策

最も難しい問題です。

現在行っている対策
  • 匂いを感じたら即換気扇を回す
  • 管理会社へ連絡する
  • 引っ越しを検討する

匂いを感じたら即換気扇を回す

少しでも異臭を感じたら、すぐに換気扇を回すようにしています。

すぐに効果を発揮するわけではありませんが、確実に匂いの対策ができます。

それでも足りないときは、前述した「石鹸スプレー」で部屋を浄化します。

管理会社へ連絡する

匂いの発生源を特定して直談判、というのは近隣トラブルもとになるので避けたいところです。

なので、現実的な策として、管理会社に連絡することをお勧めしています。

しかし、話は聞いてくれるのですが、実際かなり難しい問題です。

共用スペースに張り紙をしてくれるくらいで、管理会社側が具体的な対策を打ってくれるわけではありません。

でも、何もしないよりはマシなのです。

引っ越しを検討する

我が家でも現在計画進行中なのが、最終手段である「引っ越し」です。

私たちが住んでる所は、少々昔気質で、喫煙者が多い地域です。

部屋にいてもタバコくさい、という日も多いです。

そこで、私たちは引っ越しの検討を始めたのです。

ただし、引っ越し先が安全とは限らない。

これが現実です。

もしあなたが今、苦しんでいるのなら

MCSや香害は、周囲の理解が得られにくい問題です。

「気のせいじゃない?」
「神経質すぎる」

そんな言葉に傷ついていませんか?

私も最初は理解できませんでした。
しかし、目の前で苦しむ姿を見て、環境を変えるしかないと決意しました。

【チェックリスト】こんな症状はありませんか?

  • 水で手荒れが悪化する
  • 柔軟剤の匂いで頭痛がする
  • スーパーや電車で気分が悪くなる
  • 新築や改装後の建物で体調不良
  • 原因不明の倦怠感

当てはまる項目があるのなら、「環境改善」を試す価値はあります。

私たちがまとめた“完全対策ガイド”

この記事では概要のみ紹介しましたが、

  • 使用している具体的製品一覧
  • 月額コストの目安
  • 優先順位の付け方
  • やって後悔した対策
  • 失敗談と改善策

をまとめたページを順次用意しています。

本気で生活を変えたい方のための内容です。

さいごに

MCSや香害は、見えないからこそつらい。

でも、環境を少し変えるだけで、生活は確実に楽になります。

一人で抱えなくて大丈夫です。
同じように試行錯誤している家庭がここにあります。

あなたの毎日が、少しでも軽くなりますように。

次回予告|外出時の香害対策

次の記事では、MCS発症後、外出時の苦労と、その対策にスポットを当てて書いていきたいと思います。

  • 外での手洗い問題
  • 症状が出た時の応急処置
  • 香害を回避する行動パターン

当事者・家族にとって、実用性の高い内容にまとめたいと思います。

「気のせい」じゃない、体のSOS。改めて知る「化学物質過敏症」の基本まとめ 私たちの生活は、便利なものに囲まれています。 いい香りの柔軟剤、汚れがよく落ちる洗剤、ピカピカの新築の家……。 でも、そう...

実践される際はご自身の体調に合わせてご判断ください。詳細は[免責事項]をご確認ください。