アトピーの絶望。「手をベッドに縛り付けた夜」を超えて、私が見つけた「物理的」な対策
こんにちは、葵です。
「かゆい……」
その一言では片づけられない、体の奥底から湧き上がるような衝動。
アトピー性皮膚炎と付き合ってきた私の人生は、この「かゆみ」との壮絶な戦いの歴史でもありました。
特に化学物質過敏症(MCS)を発症してからは、過去最悪レベルの肌荒れが発症。
絶望の淵に立たされた私を救ってくれたのは、かつての苦しすぎる経験から導き出した、「物理的にかかない」という対策でした。
今日は、私の少し衝撃的な過去のお話と、そこから見つけた今の対策についてお話しします。
- 「かゆみ」という制御不能な衝動。寝ている間に自分を傷つけてしまう絶望と孤独への共感
- 根性論では解決しないからこその「物理的対策」。綿手袋と静電気除去ブレスレットを組み合わせた、今の葵さん流・熟睡への工夫
- 「かかなければ肌は必ず再生する」という不変の真理。いたちごっこを終わらせるための、たった一つの確信と希望
血だらけの朝と、調理師時代の手荒れ地獄
私は子供の頃から、アトピー体質でした。
夜中、無意識のうちに体をかきむしり、朝起きると布団やまくらが血で染まっている……そんなことが日常茶飯事でした。
大人になるにつれ、症状は少し落ち着いていきました。
しかし、調理師として働いていたため、手荒れはずっと繰り返していました。
幸い、体の他の部分が荒れることは稀でした。
ただ、その「手荒れ」のレベルが尋常ではありませんでした。
衛生上、素手で食品を触れないので、仕事中は常に調理用手袋。
それが刺激となり、手荒れは悪化の一途をたどります。
皮膚科で一番強いステロイドを処方されても追いつかない。
かゆみ止めを飲んでも、全く効かないレベルの強烈なかゆみ。
寝ている間にかきむしらないよう、長い綿100%の手袋をつけて寝るのですが、朝起きると必ず、手袋は外れていて、そこにはボロボロに荒れた肌だけが残されていました。

「眠るのが怖い」手をベッドに縛り付けた日々
無意識にかきむしってしまうので、だんだんと、眠ることが怖くなっていきました。
限界まで起きていて、明け方に気絶するように浅く眠る。
そんな生活をしていた時期もありました。
でも、もちろん長くは続きません。
限界が来て深く眠ってしまった時、また・・・
追い詰められた私は、一つの結論に達しました。
「物理的に、手が届かなければいいのでは?」
当時一人暮らしだった私は、誰も止めてくれる人がいません。
そこで私は、柔らかめの紐で自分の手をベッドの柵に括り付けて寝ることにしたのです。
この作戦は、「かかない」という点ではこれ以上ないほど効果的でした。
でも、ずっと腕が引っ張られている状態で、手首は悲鳴を上げました。
何より問題だったのは、朝が来ても自分では動けないこと。
「絶対にほどけないように」と前夜に固く結んだ紐がほどけず、遅刻しそうになって、紐を引きちぎった朝もありました。
そんな壮絶な日々も、調理の仕事を辞めたことで終わりを告げました。
嘘のように手荒れが治まり、「やっと解放されたんだ」と心底ほっとしたのを覚えています。

MCS発症で訪れた、過去最大の絶望
ですが、平穏な日々は長くは続きませんでした。
MCSを発症した時、あの頃よりも、そして子供時代よりもひどいレベルの皮膚炎が、体全体に襲い掛かってきたのです。
絶望しました。
「また、あの日々が始まるのか……」
本当に、かゆくてかゆくて、たまらない。
そしてやっぱり、寝ている間の行動は自分ではコントロールできません。
薬の力でやっと薄い皮膚ができてきても、寝ている間に自分でかき壊してしまう・・・
過去の経験が教えてくれた「物理的対策」
しかし、絶望の中で私を助けてくれたのは、あの壮絶な過去の経験でした。
「物理的にかかなければ、肌は必ず再生する」
私は再び、対策を講じることにしました。
- 長めの綿100%の手袋を着用する。
- その上から、手首に静電気除去ブレスレットを付けて、手袋が外れないように固定する。
今は一人暮らしではないため、昔のようにベッドに縛り付ける必要はありません。
「もし私が寝ながら外そうとしていたら、起こして」と夫にお願いして寝ていました。
実際に、何度か外そうとしていたのを止めてもらったこともありました。
どんなに強い薬を使っても、かいてしまえば「いたちごっこ」です。
逆に言えば、物理的にかきさえしなければ、少しずつでも、確実に肌は良くなっていくのです。
かゆみとの戦いは、本当に辛く、孤独なものです。
もし、今かゆみで眠れない夜を過ごしている方がいたら、この「物理的対策」が少しでもヒントになれば嬉しいです。
一緒に、少しずつ、前へ進んでいきましょう。
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